特別公演
日泰寺鳳凰台で聴くウィーンの調べ

このコンサートは、諸方面の協力により実現した特別企画です。

日本で唯一お釈迦様の骨(御遺形)が奉安されている日泰寺で、世界的に高名な演奏者に出演して頂く事が出来た事は、ひとえに関係者の尽力の賜物ですが、素晴らしい演奏を満喫して頂いたと思います。

開催内容

  • 【開催日時】平成17年3月26日(土) 13:00〜14:00
  • 【開催場所】日泰寺鳳凰台 (※名古屋市指定文化財)
  • 【参加費用】5,000円 (※小人割引なし、未就学児入場不可)
  • 【参加人数】約120名
受付風景 会場風景

演奏者紹介 (プロフィールは開催時のものです)

ヴァイオリン/ライナー・キュッヒル (Rainer Kuchl)
1950年オーストリアのヴァイトホーフェン・アン・デア・イプス生まれ。
11歳よりヴァイオリンを始める。1964年ウィーン国立音楽アカデミーに入学し、サモヒル教授に師事。1971年ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、ウィーン国立歌劇場管弦楽団のコンサートマスターに就任。1967年よりソロ活動を開始し、ウィーン・フィル、ウィーン交響楽団、ドレスデン国立歌劇場管弦楽団、NHK交響楽団などのオーケストラ、並びに指揮者では、アバド、ベーム、パーンスタインらと共演。同時に数々のリサイタルや放送録音を行う。
1973年オーストリア文部省より、ソロ活動に対して「モーツアルト解釈賞」を受賞。また1978年にはオーストリア・モーツァルト協会より、ウィーン・フィルの仲間と設立したウィーン・ムジークフェライン管弦四重奏団(ウィーンでは、キュッヒル・カルテット)の活動に対して「ウィーンの笛時計賞」を受賞。
1982年サモヒル教授の後継者としてウィーン国立音楽アカデミー教授に就任。1985年ザルツブルグ知事より「金功労賞」受賞。同年、日本でも毎年恒例の正月公演で人気を博しているウィーン・リング・アンサンブルを結成。1988年にはオーストリア共和国より「オーストリア芸術名誉勲章」を受賞している。
なお、演奏の楽器はオーストリア国立銀行所有の、アントニオ・ストラディヴァリ
「シャコンヌ」(1725年)です。
ヴァイオリン/ヴェルフリート 和樹 ヘーデンボルグ (Wilfried 和樹 Hedenbrog)
1977年ザルツブルグ生まれ。6歳の頃から父についてヴァイオリンを弾き始める。1987年モーツァルテウム国立音楽大学(ザルツブルグ)で、ルッジェーロ・リッチ教授に師事。同大学を1998年に最高評価の成績で卒業。1998年ウィーン市立音楽大学でヴェルナー・ヒンク教授に師事。同大学を2002年に最高評価の成績で卒業。その他、トーマス・ブランディス教授、ヘルマン・クレパス教授のマスタークラスを受ける。
「オーストリア青少年音楽コンクール」にて第一位、共に「ウィーン・フィルハーモニカー特別賞」を受賞。「リッチ国際コンクール」第一位(ドイツ)。「タデウス・ヴロインスキー ソロヴァイオリン国際コンクール」第一位、共に「ネストレ特別賞」「EMI特別賞」を受賞(ポーランド)。
2001年まで「ウィーン・カルテット」に所属。2001年3月よりウィーン国立歌劇場管弦楽団、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団に所属。
ヴィオラ/ロベルト・バウアーシュタッター (Robert Bauerstatter)
1971年リンツ生まれ。リンツの音楽学校でヴァイオリンのレッスンを始め、その後、ブルックナー音楽院とリンツ音楽高等中学校で学び1990年卒業。
ヴィオラはウィーン音楽大学で学び、2000年に首席で卒業。ジークフリート・フェルリンガー、ペーターオフゼンホファー等に師事。ヴォルフガング・クロス及びジェラール・コセ教授のマスタークラスにも参加した。
1998年から2001年までウィーン・トンキュンストラー交響楽団のメンバーを務めた後、2001年9月よりウィーン国立歌劇場管弦楽団、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団に所属。
室内楽奏者としても活躍しており「ウィーン・ヴィルトゥオーゼン」「ウィーン室内アンサンブル」「アンサンブル・ウィーン・コラージュ」にも所属している。
2003年10月にはウィーン・ムジークフェライン弦楽四重奏団(キュッヒル・カルテット)のブラームス・ザールでの公演にゲストとして出演した。
チェロ/ベルンハルト 直樹 ヘーデンボルグ (Bernhard 直樹 Hedenbrog)
1979年ザルツブルグ生まれ。12歳でザルツブルグ・モーツァルテウム管弦楽団とソリストデビュー。13歳よりハインリッヒ・シフ氏(モーツァルテウム音楽大学)の元でチェロに限らず音楽家の在り方を学ぶ。18歳でシフ氏と共にウィーン国立音楽大学に移り、現在ウィーン在中。
若い音楽家のための国際チェロコンクール第一位(イタリア・ゴリツィア)。第二回若い音楽家のためのチャイコフスキー国際コンクールチェロ部門銀メダル(仙台)。国際コンクール若きヨーロッパの音楽家第一位(オスロ)等、数々の国際コンクールでの受賞歴を持つ。
年一度は来日し、幅広い聴衆達と音楽を共に体験できる場で演奏している。
ウィーンでMマイスキー等と共演。2003年3月、ウィーン楽友協会ブラームスホールで演奏、4月にはモーツァルテウム管弦楽団とシフ氏の指揮で演奏。6、7月はスロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団の日本ツアーで共演。天皇皇后両陛下のウィーン訪問の際、皇后陛下と御一緒に演奏。10月にウィーン楽友協会大ホールデビュー。バイエルン放送室内管弦楽団と共演。
演奏風景 演奏風景

曲目紹介

  • マスカーニ/歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」より間奏曲
  • ヴェルディ/弦楽四重奏曲ホ短調
  • チャイコフスキー/弦楽四重奏曲 第一番ニ長調
花束贈呈

会場の紹介

日泰寺鳳凰台(大書院・鳳凰台)は、大小6室の座敷が並ぶ書院建築で、昭和2年(1927)に完成しました。室の周囲に広縁を廻して、南北面とも緑豊かな庭に面するようになっています。

上手の主室、48畳の朝日ノ間に4畳の床の間と2畳の床脇を構える豪華さは、鳳凰台の見所の一つです。

全体的に過度の装飾を避けているため、優美ながらも落ち着きのある建物になっています。全体でおよそ200畳もある大書院に壁がほとんどありませんが、見えない所に筋交いを入れて、構造的にバランスを保つことで見渡すことの出来る大空間を作っています。

書院の庭、八相苑には茶室草結庵(愛知県指定有形文化財)があります。天明年間(1781〜1789)に中区・長栄寺に建てられた茶席です。江戸中期の名古屋の茶人、高田太郎庵の好みを伝えることに由来し、別名「太郎庵」とも呼ばれます。

茶室内外の壁は京聚楽の「引き摺り仕上」と言い、古くから茶室に好まれる仕上げ方法です。大屋根の鬼瓦(水神)は、当事の高名な文化人が名古屋城内の窯で焼いたと言われる珍しいものです。

開催マップ